大人気コミック「ドラゴン桜」の作者が書いたビジネス書、です。
この人は、「ドラゴン桜」を書く時も計算ずくで書いたそうで
非常に卓越したビジネスの勘を持っているようです。
(直接会っていないので、いろいろなところで語られている作者像から
推測するしかないのですが)
まずタイトルが挑発的ですよね。
個性だのオンリーワンだの言われているこのご時世に、いったい何が
書いてあるんだろう?と興味を持って読みました。
いやあもう、膝を打ちまくりました。
最近は、自分勝手やわがままを個性と勘違いしている輩が多いですが、作者はばっさり。
「基本もできていないうちから個性もあったもんじゃない」
そして、本当に個性を身に着けたいのなら、まず先人たちの知恵や手法に
したがって(つまり、型にはまって)努力したほうが早い、と言っています。
いろいろなビジネス書で、「一から試行錯誤するよりも、先人のやり方を
真似したほうが早い」ということは言われていますが、それを
「型にはまれ」という表現にしたところが面白い!
そもそも日本人は、華道や茶道、剣道柔道合気道、と「型を極める」
ことは得意な民族のはず。
だったら、
徹底的に型にはまろう!
そして型を覚えたその後で、型を破ればいい!
この順番が重要なんだな、と思いました。
普通のことを普通にできる、ということがまずは肝心。
それができないのに、それ以上のことなんてできるわけがない。
一足飛びではなく、一つ一つ普通のことをこなしていくうちに、
個性は自然とでてくるものだ。
文章も平易なので、若い人にぜひ読んでみてもらいたいですね。
自分とは?個性とは?と悩んでいる人には、よい指南書になると思います。