保育園に子どもを通わせている家庭の保育料不払いについて
しばらく前から話題になっているが、どうにも腑に落ちない。
○収入が少なく、払えない家庭
○収入はあるのに、払わない家庭の2パターンがある訳だが、この二つは分けて考えるべきだろう。
「収入が少なく、払えない家庭」については、母子家庭などに多いようだ。
母親のパート収入だけではとても払えず、児童手当が出たら払える、など。
兄弟が多く、教育費で家計を圧迫しているケースもあるだろう。
こういう家庭は、何としても子どもを保育園に預けて働かなければ
生活もたちゆかない訳で、分納、後納などのシステムが働けば良いのでは、
と考える。
一方、「モラルがない」と批判されている「収入はあるのに、払わない家庭」。
そもそも、こういう家庭は福祉で保護するべき家庭なのだろうか?
かつて娘を保育園に入れようとした頃、夫は病気で休職しており、
私が何としても復帰しなくては生活が成り立たない状態だった。
それにも関わらず、話をしにいった役所の職員は、
「ご主人が家にいらっしゃるならお子さんの面倒を見られますよね」と言い放った。
病人だよ?仕事ができなくて休職している人間が、子育てならできるって?
その後、夫が退職して自営業になったところ、今度は
「ご両親が外で働いているご家庭が最優先です」と言われ、結局認可保育園には入れないということだけがはっきりした。
(結果、娘は無認可保育園に入れ、今年からは幼稚園に通っている。
結果的には満足しているけれど、この経緯には今でも腹が立っている)
上記のような状態は、「保育に欠ける状態」ではないのか?
マンションや車のローンに追われて保育料を払わない世帯よりも、
保育を受ける価値が低いと?
うちの娘が通う幼稚園は、2ヶ月滞納すると強制退園になる。
学校法人である幼稚園と違って保育園は福祉施設だから、そういう訳にも
行かないということだろうか。
児童福祉法に、
「保護者から申し込みがあったときは、児童を保育所で保育
しなければならない」という規定があるから、保育料を払わなくても退園させられないという。
(滞納が続けば退園という誓約書を書かせる自治体もあるようだが)
じゃあ、うちの娘を入れてくれなかったのは法律違反ではないのか?
この矛盾はいったい何なんだ。
国民年金の滞納などと同列に論じられて「滞納率が低いだけまだいい」
みたいな話もあるが、
20歳以上の国民すべてに納付義務があるものと、選抜された家庭だけが
義務を果たさずに福祉の恩恵を享受しているというのはまた話が違うと思う。
こういった報道がされるたびに、
「うちはちゃんと払うからうちの子を入れてくれ!」と叫びながら、高い無認可保育園代やベビーシッター代を払っている
家庭はとーーーっても多いと思う。
いくら児童福祉法の規定があるからと言って、払わない家庭が他の家庭より
優先されて入所しているからには、やはりこのままではあまりに不公平すぎやしないだろうか。
ぜひとも徴収を強化していただきたいものである。