私は見たり見なかったりですが、今年は見ています!
リアルタイムではなかなか見られないので、録画してちょっとずつ
追いかけていますが・・・。
もともと歴史好きということもありますが、特に女性の生涯を
描いたような作品は大好きなのです。
現代よりもずっとずっと、男尊女卑も強くて、制約も多くて、
女性にとっては生きづらかったであろう時代。
しかし、そんな時代でも、ものごとに真剣に向きあい、
自分の役割をきっちり果たし、自分を曲げない生き方をした女性たちは
やはりいたのです。
そんな彼女らの生涯を見ていると、自分なんかまだまだだなあと
改めて思います。
さて、「篤姫」にもそんな女性たちがたくさん出てくるようですね。
たとえば於一(篤姫)の養育係、菊本という人の生き様。
島津本家の養女になる話が来たものの、迷っている於一に対して
「女の道は一本道にございます。さだめに背き、
引き返すは恥にございます」
と語ります。
もはや自分ひとりの意思では変えることのできない運命、だったら
迷わずにその運命に従って生きていきなさい・・・
人生の大先輩の言葉は、胸に響きます。
そしてその後、身分の低い自分が養育係だったとあっては障りになる、
という理由で菊本は自害します。
自害することで不浄のものとして、自分の命だけでなく自分の名前、
存在したこと自体を消し去ってしまうことを望んでの所業。
こんなに深い、覚悟を伴った愛情があるものなのか。
衝撃に胸が詰まりました。
自己犠牲、なんて言葉で言うのは簡単ですが、彼女は犠牲とさえも
思っていなかったかもしれない。
そして、「重い体を脱ぎ捨てて魂となった」彼女は、その後も
愛する女主人を守っていくことになるのでしょう。
「女の道は一本道」。
この言葉の意味を色々と考えました。
私のたどってきた道は、あちこち迷って行ったり来たりしながら
進んできた道。
でも確かに、その時その時で自分にとって一番望ましいと思われる
決断を繰り返してきた結果今がある。
そういう意味では、私も一本道を歩いてきたのでしょう。
そしてこれからも、一本道というには曲がりすぎているかもしれないけれど
せめて「一筆書き」(笑)の道を引き返すことなく歩いて行きたいですね。