以前から体が弱く、何度か休職と復職を繰り返していたのは
知っていました。
昨年は隣の部署にいたので、近くに座っている姿も見ていました。
特に頻繁に会話するような間柄ではなかったけれど、
同期としての親しみは持っていました。
今年に入ってまた休職しており、人事が定期的に連絡をとっては
いたらしいのですが、地方出身で一人暮らしをしていたため発見が遅れ、
すでに10日ほどが経過した状態で見つかったとか。
まだ30代なのに。
しかも、誰に見送られることもなく、たった一人で死んでいったなんて。
もともと物静かで、あまり人との交流は多くないほうだったけれど、
そんな形で人生が終わってしまうのはあまりにも寂しすぎる。
最後の瞬間、いったいどんな思いでいたんだろう。
彼の目には、何が映っていたんだろう。
病気がちだったとはいえ、勉強熱心で分厚い英語のペーパーバックを
よく読んでいた姿が浮かびます。まだまだやりたいこともあったはず。
さぞ無念だったのではないでしょうか。
残った者は、あれやこれやと推し量るしか術はありません。
でも、少なくとも「彼がこの世からいなくなった」ということが最大の事実。
何もできなかったけれど、彼のことは忘れないでいたい、と思います。
安らかに。
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