2006年04月30日

「アイデアのつくり方」 ジェームス・W・ヤング

アイデアのつくり方


まずびっくりするのは、とにかく薄いんです。
帯には「60分で読めるけれど、一生あなたを離さない本」とあります。
実際読んでみて思ったのは、
「本当に大事なことだけまとめると、これだけの薄さでこれだけのことが
言えるんだなあ」ということ。
本によっては、字が大きくて行間も大きくて紙は厚くて・・・で、結局
書いてある事って大したことないよなあ、という本も多いですが、
そんな本はこの本を見習えばいい、と思えるくらい、薄くても充分
中身はあると思います。

その中身とは、簡単にまとめると下記のようになります。
1.アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何物でもない。
2.既存の要素を新しい一つの組み合わせにする才能は、事物の関連性を
 見つけ出す才能に依存する部分が大きい。
3.アイデアを作成する心の技術は5段階。
 1)資料収集
 2)収集した資料の咀嚼
 3)問題の放棄
 4)アイデアの発見
 5)発見したアイデアを現実へ適合させる

うん、分かる分かる!
確かに、何かを思いつく時と言うのは、この段階を無意識に経ていることが
多いです。とくに、うまく行かなくてとりあえず棚上げにしていたものが、
ある日突然ピン!とひらめいて一気に進むことは珍しくないです。
つまり3)と4)を行ってるってコトですね。

ただ、1)と2)は、もうちょっとうまくやる必要があるかもしれません。
きちんと咀嚼できていればもっといいアイデアのネタになるかもしれないのに
それが出来ていない気がするからです。

そこでやってみようと思ったのが、「カード検索法」。

以前読んだ「考える技術・書く技術」でも「カードシステム」として
この方法を推奨していますが、ここでも同じです。
どちらもロングセラーなので今ほどITが発達していない
時代の手法かとも思いがちですが、こういうアナログな方法が最終的には
一番整理するにはいいのではないかと思うわけです。

最近も、会社の同僚と話をしていて、「以前はプロジェクトごとに、
ホワイトボードを出しっぱなしにして色々整理するのに使ってたよねえ。
最近そういうの見なくなったねえ」と話していたのですね。
(セキュリティが厳しくなったってのもあるかもしれませんが・・・)

解説で川喜多二郎の「発想法」が紹介されていますが、KJ法なんかでも、
付箋にキーワードを書き付けたものを模造紙に並べて検討することがあります。
カードシステムはまさにそういう作業で、パソコン上でこれに代わる作業を
しようと思っても、なかなかうまく行かないことも多いんですよね。

うん、カードシステム、もっと見直そう。
とりあえず、100均でもいいからカードを買い込んで、今あちこちにメモって
あるものをまとめよう。
そう思ったのでありました。
posted by nyoro at 23:23| Comment(0) | TrackBack(0) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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