リッツ・カールトンのホスピタリティが特別なものだという話や、
従業員が必ず持ち歩く「クレド」という、リッツ・カールトンの理念や使命、
サービス哲学が書かれたカードのことは、私も聞いたことがありました。
でも、あまり詳しいことは知りませんでした。
この本は、世界中のリッツ・カールトンを制覇した井上富紀子さんと、
ザ・リッツ・カールトン東京総支配人のリコ・ドゥブランク氏の共著です。
井上さんが、世界中のリッツ・カールトンで受けたもてなしの数々を語り、
ドゥブランク氏がその理由や理念などを語っています。
数々のエピソードは、こんな風に扱われたらさぞや嬉しいだろうな、
と思えるものです。
ただ、これだけ泊まっている人だから?という気がしたのも確か。
でも、初めて泊まられたお客様に対しても、何を望んでいるか、
どんな好みを持っているか、などニーズをサーチして、それに
添うように誠意を尽くしている、とのこと。
仕事上、権限よりも責任が重い立場の私としては、従業員が各自
エンパワーメント(権限委譲)を持っている、という話はうらやましく
感じました。
一人一日2000ドルの決裁権も持っているそうで、例えばお客様に
チケットのプレゼントをしたりすることが、自分の判断で許されている、
ということになります。
だからこそ、従業員の方々は、お客様を喜ばせようとあれやこれやの
手を考え出すのでしょう。
アイデアがあっても先立つものがなければどうしようもない時って
ありますものね。
どんな仕事をしている人でも、相手がいる仕事であれば(普通は
そうだと思いますが)、このホスピタリティ精神は参考になると思います。
ちなみに、今回驚くべきなのは、この本が献本されたものだということ。
そうです、もらったんです。
「書評ブログを書いている人か、1000人以上の読者がいるメルマガ
発行者であれば献本します」というキャンペーン?をしていて、
こんなブログでもいいのかなと思いつつ申し込んでみたら、
2日後には届いていました。
しかも、書評を載せることに対して強制するような言葉もなく、
「紹介する意義があると判断されましたら」という程度。
ここに、リッツ・カールトン精神を垣間見た様な気がしました。
(これを企画したのがホテルなのか出版社なのかは存じませんが)
これは、行ってみたくなりますねー。
宿泊料金は一番安い部屋でも7万円近くするらしいですから、おいそれとは
行かれませんが、ここに泊まれるようになることを目標にしよう!